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| ■2007年上半期決算PART2 「PRIDE」「Kー1WGP」編 |
激動の時を迎えた日本の格闘技界。その中でも、格闘技ツウから、にわか格闘技ファンにわたり最も注目を集めるKー1MAX、Kー1WGP、PRIDE、HERO’Sに焦点を絞り、07年上半期を総決算!! 今週は「PRIDE」「Kー1WGP」編。
◆榊原体制終えん フジが放映打ち切り すべての権利をUFCのオーナーに移管
1997年10月11日、東京ドームで産声を上げた“総合格闘技”PRIDE。
それまで、修斗やパンクラスなどで行なわれていた“総合格闘技”という新ジャンルのエンターテイメントに、新たな風を巻き起こしたPRIDEは、その後、ナンバーシリーズで34回(2007年4月8日現在)、PRIDEグランプリ開幕戦(2000年1月/東京ドーム)を始めとするグランプリトーナメント、武士道シリーズ(2003年10月/さいたまS・A〜2006年8月26日/名古屋市総合体育館レインボーホール)、そして大みそかの「男祭り」(04年〜06年)と数多くの大会で、幾多の名勝負を重ねてきた。
その中でも、桜場和志(現・フリー)とホイス・グレイシー(ブラジル)の90分に渡る死闘(00年5月/グランプリ2000決勝戦)やエメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)とアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(ブラジル)のヘビー級タイトルを巡る闘い、日本人初のPRIDE世界王者となったライト級王者五味隆典(久我山ラスカルジム)の活躍など、格闘技ファンだけにとどまらず多くのファンに注目を集めた。
そのPRIDEが今、存亡の危機に直面している。
ことの発端は、2003年の大みそか“格闘技興行戦争”にさかのぼる。
それまで、2年連続の大みそか恒例行事であった“猪木祭り”に加え、PRIDE「男祭り」、K―1「Dynamite!!」が参戦。世は空前の格闘技ブームとなる中、各興行でのスター選手の“引き抜き”が行なわれ、その影に“黒い影”の存在がある、と週刊誌がスクープ。それにより、かかわりのあったPRIDEを運営するドリームステージエンターテインメント(DSE)担当者と、それを放映するフジテレビの担当者が当局に事情を聞かれ(事実関係はいまだ公表されず)、フジが放映を打ち切り。DSEはその後も興行を続けるが、今年3月に都内で記者会見を行ない、PRIDEのすべての権利をUFCのオーナーであるロレンゾ・フェティータ氏に移管することを発表した。5月1日以降、同氏とその実兄が100%出資する新会社「Pride FC WorldWide Holdings、LLC」がPRIDEを運営することになった。
◆引き抜きの裏に黒い影 2回目の米国大会を成功させるも再開のメド立たず
2回目のラスベガス開催となる「PRIDE.33 “THE SECOND COMING”」は現地時間2月24日、米国ネバダ州・トーマス&マックセンターで行なわれた。
メーンイベントには、ミドル級絶対王者といわれたヴァンダレイ・シウバ(ブラジル)が、6年前に僅差(きんさ)の判定で下したダン・ヘンダーソン(アメリカ)を迎えて防衛戦を行なった。試合はヘンダーソンが、本来はシウバの得意とする“打撃”でシウバを圧倒。左フックでKO勝利を挙げ、ウェルター級に続きミドル級のベルトも手中に収めた。
また、ライト級王者の五味隆典も、まさかの敗戦。プロボクシングとシーザー・グレイシー仕込みの柔術テクニックを持つニック・ディアス(米国)と対戦したが、フットチョークががっちり極まり、たまらずディアスの足をタップした。
そして、DSEが運営する最後の大会となった「PRIDE.34」は4月8日、さいたまスーパーアリーナで開催された。
メーンではPRIDE VS UFCの対抗戦第1ラウンドとなる藤田和之(チームジャパン・藤田事務所)VSジェフ・モンソン(アメリカ)が行なわれたが、モンソンが1ラウンド、裸絞めで一本勝ち。モンソンのタックルを切り、グラウンドでも優勢な藤田だったが、背後から一瞬のスキを突かれPRIDE側に勝利をもたらすことはかなわなかった。
セミにはソクジュ(カメルーン)が登場。ヒカルド・アローナ(ブラジル)を相手に、右アッパーからのKOで勝利し、一躍シンデレラボーイとして注目を集める存在となった。
また、ライト級の“超新星”青木真也(パラエストラ東京)も、ブライアン・ローアンユー(オランダ)に腕十字で一本勝ち。ライト級グランプリに向け、好調さをアピールした。
休憩明けには、リングに上がった榊原代表がファンに謝辞を述べたが、「みんなに喜んでもらうにはどうしたらいいか、色んなマッチメイクをしてきましたが、一つだけ実現できなかったカードがあります」と述べると、HERO’Sへと移籍した桜庭和志と、因縁の相手である田村潔司が入場。PRIDEとK―1の垣根を超えるドリームマッチの実現を訴えた。
その大会を最後に、PRIDEの大会は行なわれていない。
Pride FC WorldWide Holdings、LLCは5月20日、さいたまスーパーアリーナでの開催が発表されていた「PRIDEライト級グランプリ2007 開幕戦」の延期を発表、再開のメドすら立っていない。
このまま、PRIDEを終わらせてしまうのはもったいないと思うのは、筆者だけではないはずだ。
◆横浜から始まる伝説 初代S・ヘビー級王者シュルト 初代ヘビー級王者バダ・ハリ
年間を通してグランプリ王者を決定するK―1ワールドグランプリ。今年は3月に開催された「K―1 WORLD GP2007 in YOKOHAMA」からスタートした。
同大会は、トーナメントは行なわず、すべてワンマッチ対決。しかも、今年から制定させたヘビー級、スーパーヘビー級のチャンピオンベルトを懸けた闘いもマッチメークされた。初代S・ヘビー級へは昨年、2年連続トーナメント覇者となったセーム・シュルト(オランダ)と、レイ・セフォー(ニュージーランド)が対戦。身長差を生かした前蹴りを繰り出すシュルトに対し、果敢に前に出るセフォーが左フックでダウンを奪うも、2ラウンドに左カウンターを決めたシュルトがダウンを奪い、逆転のKO劇で初代S・ヘビー級王座に就いた。
また、ヘビー級タイトルマッチ挑戦者決定戦ではバダ・ハリ(モロッコ)がルスラン・カラエフ(ロシア)を、藤本祐介(モンスターファクトリー)が武蔵(正道会館)をそれぞれKOで下し、4月のハワイ大会での王座決定戦へと駒を進めた。
そのハワイ大会では、藤本相手にカウンターの左ストレート、左ハイでダウンを奪い、1ラウンドでKO勝利したバダ・ハリが、初代ヘビー級王者となった。また、米国GPトーナメントは、マイティ・モー(アメリカ)が全試合KO勝利で完全優勝を果たした。
6月には、オランダで「K―1 WORLD GP2007in ANSTERDAM」が開催された。
注目は、1年前の同大会で試合会場に来ていながら試合直前に“敵前逃亡”したボブ・サップ(アメリカ)と、そのドタキャンされた試合を急きょ引き受け、アーネスト・ホースト(オランダ)の国内引退試合の相手を務めたピーター・アーツ(オランダ)の対戦。サップは練習を重ねてきたとはいうものの、1ラウンドわずか26秒、ヒザ蹴りでKO負け。さすがにこれで選手生活も引退か? と思わせる内容だった。
ヨーロッパGPは、ポール・スロウィンスキー(オーストラリア)が全試合KO勝利で完全優勝、9月の開幕戦へと駒を進めた。 |
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