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激動の時を迎えた日本の格闘技界。その中でも、格闘技ツウから、にわか格闘技ファンにわたり最も注目を集めるKー1MAX、Kー1WGP、PRIDE、HERO’Sに焦点を絞り、07年上半期を総決算!! 今週は立ち技最激選区といわれる「Kー1MAX」編。
◆2・5 日本代表決定トーナメント
毎年、その年の最初に行なわれる〜日本代表決定トーナメント〜。今年はシュートボクシングの期待を一身に背負う宍戸大樹や、テコンドー日本王者の尾崎圭司ら、新たな顔も見られた中、V2を果たした佐藤嘉洋。
リーチを生かしたキックやヒザを効果的に決め、危なげなく優勝を果たした。決勝の2年連続同一カードとなったTATSUJI戦は、ヒザでKO勝利。日本では魔裟斗に次ぐナンバーツーの座を確たるものにした。
それまで、名実共にナンバーツーと言われていた小比類巻貴之はトーナメント緒戦で、総合で活躍するボビー・オロゴンの実弟アンディ・オロゴンに延長戦まで粘られ、不覚の右ストレートでダウンを喫し、判定で敗れた。
また、注目された中学生ファイターHIROYAはオープニングファイトに登場。終盤でスタミナ切れを見せたものの、左フックと右ローのコンビネーションで高橋明宏を圧倒。2ラウンドに二度のダウンを奪い、3ラウンドに左フックを放ったところで高橋コーナーからタオル投入、K―1初陣をTKO勝利で飾った。
◆オロゴン弟の将来性に期待
03年に王者になって以来、世界王者の座から離れている魔裟斗。ここ数年は勝ちにこだわり過ぎて、本来の“倒す”スタイルを見失っていたと自身が語るように、今年は以前の“野性味”が戻ってきた。
今大会は、欧州の強豪オーレ・ローセンを相手にパンチで攻めまくるも、亀のようにガードを固めるローセンを切り崩すことができなかったが、積極的に攻める姿勢は、王者になった頃の魔裟斗に戻りつつある。
また、ブアカーオ、アンディ・サワーら元王者たちも判定で勝利し、強さをアピールする中、初代王者アルバート・クラウスはTATSUJIに判定負け。クラウスは好・不調の波が大きいだけに、課題が山積しているようだ。
そして、ブアカーオに敗れたものの、ミドルをスウェーでかわすなどして判定までもちこんだアンディ・オロゴンの身体能力の高さに、将来性を感じさせた。MAX2戦目となるHIROYAは、今回は60kg契約・ヘッドギアなしの試合で登場し、1ラウンドKO勝利。コンビネーションでラッシュをかけるテクニックに、会場を沸かせた。
◆6・28 世界一決定トーナメント開幕戦
10月3日の決勝大会(日本武道館)への7枚の切符を懸けて行なわれた今大会は、魔裟斗を始め歴代世界王者が順当に勝ち上がった。
メーンには魔裟斗が、HERO’Sミドル級王者J.Z.カルバンを相手に、上々の仕上がりぶりを見せた。カルバンのパンチをもらう場面も見られたものの、パンチ主体のコンビネーションとヒザの連打でカルバンの動きを封じ完勝。
歴代の王者も健在。一昨年王者のアンディ・サワーは、欧州の強豪オーレ・ローセン相手に1ラウンド右ストレートでKO勝利。また、初代王者のアルバート・クラウスも本来のパンチのコンビネーションが冴え、ボクシング王者のヴァージル・カラコダを判定で下した。ブアカーオ・ポー.プラムックは、昨年からの新スタイルであるパンチ主体の攻撃から、ローキックでダメージを蓄積させ判定勝利を収めた。
これで、魔裟斗、ブアカーオ、クラウス、サワー、佐藤、ザンビディス、アルトゥール・キシエンコの7名と、主催者推薦の1名の計8名が決勝大会に進出、今年の世界王者が決定する。
◆協栄強力タッグFEG ロシア進出プランも
K―1やHERO’Sを運営する鰍eEGは6月26日、都内で会見を開き、プロボクシング界の名門、協栄ボクシングジム傘下の海外選手招へい会社「葛ヲ栄ワールド」(金平桂一郎社長)との業務提携を結んだと発表した。協栄ワールドは、元WBC世界フライ級王者ユーリ・アルバチャコフ氏(41)をロシア支部長に、元WBA世界ライト級王者オルズベック・ナザロフ氏(41)をキルギス支部長に任命、今秋にも支部を設立する。そこで育成したキックボクサーや総合格闘家をFEG主催大会に参戦させる計画だ。
会見でFEG・谷川イベントプロデューサー(以下EP)は、協栄ジムの先代である故金平正紀会長時代からの親交があり「(金平会長と)同じテーブルに着くのは感無量です」と語った。金平桂一郎現会長とも、亀田兄弟の試合に招待されるなど交流を深めていた仲で「何かおもしろいことをやりましょう」と意気投合したという。
金平会長は「協栄ジムとしてFEGの興行には一切タッチしない。あくまで『協栄ワールドの金平』として『ボクサーは協栄、それ以外はFEG』と線引きし、JBCルールの範囲内でやる」と説明。協栄ワールドの持つロシアのパイプで、ボクシングとは別の格闘技でFEGの主催するK―1やHERO’Sへの選手の供給をする。ロシアは、現在の格闘技界では一つの“大国”として、選手の躍進が目立つ。PRIDEではヒョードルがヘビー級を保持し、ハリトーノフら強豪選手がひしめき、極真空手でもロシア選手は日本の脅威となっている。しかし、FEGが運営するK―1やHERO’Sでは、いまだ世界王者に届く選手が出ていないのが現状。今回の提携により“格闘大国”ロシアから、未知の強豪が来襲する可能性が高まった。
九度の世界王座防衛を誇るロシア支部長のアルバチャコフ氏は「キックや総合の選手にボクシングの知識を取り入れさせたい」と、キルギス支部長ナザロフ氏は「キルギスに限らず、ウズベキスタンやカザフスタンも含めた中央アジアからハイクラスの選手をK―1に送り出す」と語った。
谷川EPは、「K―1の絶対王者シュルトを倒せる選手は協栄ルートしかいない。ワルーエフのような身長2m以上の怪物を発掘し、来年か再来年には格闘技熱が高いサンクトペテルブルク辺りでロシアGPをやりたい。中量級のMAXの勢力図も変わる」と語り、また、今秋ロシアでのトライアウトも開催を予定されており、早くもロシア進出プランまで飛び出した。
いよいよ、“大国”ロシアが“格闘大国”として君臨するカウントダウンが始まったようだ。 |
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